第19回アジアマウンテンバイク選手権(中国・成都)
5月12日(日)アジアMTB選手権クロスカントリーが中国成都にて行われ、男子エリートに出場した日本チームは山本幸平が5連覇の金メダルを獲得した。
レースはスタートループ1.7㎞と6.5㎞のフルコースを4周で行われた。当日は強い日差しと30度近くまで上昇した気温のため、スタートを待つだけでも体力を消耗するような厳しいコンディションであった。
スタートから約1㎞地点に最初に現れたのは中国と山本の2人パック。そのすぐ後に日本の他3選手が続いてレースを展開してほしかったが、イランや韓国など数か国が間に入ってしまい先頭とのタイム差が開く厳しいスタートとなった。ほどなく先頭の中国選手が下りで転倒しリタイア、その後は山本が「今日は勝つための走り」という安定した走りで独走を続け、貫録の優勝を決めた。後続は1周目終了時点では沢田時と斉藤亮が3位パック、前田公平もさほど遅れずトップ10の位置で走行し後半の伸びを期待したが、沢田は結果7位、前田は14位、斉藤は熱中症のため嘔吐を繰り返しリタイア、メダルには届かなかった。
第19回アジアマウンテンバイク選手権(中国・成都)
5月11日(土)アジアMTB選手権ダウンヒルの決勝が中国成都にて行われ、女子は末政実緒が11回目のアジアチャンピオンに、男子は清水一輝が銀メダルを獲得した。
コースは高低差が少ないためペダリングセクションが多く、持久力が必要とされるものだった。テクニックを要求するシングルトラックはなかったが、週の前半の雨でこねられた路面がレース前日からの晴天で硬く締まり、走行ラインを間違えると轍にタイヤをとられるといった点では繊細さを要求されるものでもあった。
日本からは女子は末政、男子は清水、青木、井手川の3選手がエントリーした。互いに最速走行ラインなどの情報を共有しチームで金メダルを獲りにいった。
前日のタイム計測では女子は1位、男子は4位、5位、7位のポジション。男子のライバルはインドネシアと台湾が予想されたが、日本チームは比較的体力を温存しながら様子見のタイムだったのでどの選手も十分狙えると確信して決勝を迎えた。
女子の決勝は年々タイムを縮め成長してくるライバルや連覇の重圧をはねのけ末政が見事優勝。男子は狙い通りタイムを縮めた清水が惜しくもコンマ8秒差の2位、井手川もミスなくベストを尽くし5位となった。