今年の世界選手権はオーストリアです。
初めて2週間連続の長丁場。
今週はDHIと4X、来週はXCO。開催は同じエリアながら2ヶ所に分かれてそれぞれの競技に合ったロケーションです。
ヨーロッパに背骨と言われる美しい山々に囲まれた風光明媚なリゾートでの大会はハイレベルの競技とあいまってエコ観光にも恵まれています。
では試合前の様子をDHI全日本チャンピオンで日本が誇る世界レベルの末政選手兼チームマネージャーのレポートを紹介します。
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8月30日、世界選手権派遣3日目の今日はコースウォーキングと試走が行われました。
昨年までのワールドカップと基本は同じですが、コースの整備が大幅にされていました。
コースの途中に2ヶ所ほどスクリーンが用意されているなど、過去最高に豪華な世界選手権となっています。
コース試走は、清水、末政共に無事終えました。
夕方より雨が降り、明日は朝から大雨の予報ですが、明日も怪我なく試走をしたいと思います。
8月28日~9月2日オーストリア・レオガングでダウンヒルが、
9月3日~9月9日オーストリア・サーフデンでクロスカントリーが開催されるにあたり
以下の選手、役員の派遣がJCFより発表になりましたのでお知らせします。
■ダウンヒル
男子 清水一輝
女子 末政実緒
チームマネージャー 末政実緒 (兼務)
メカニック 藤田知高 (JCF強化支援スタッフ)
マッサージャー 田崎 綾 (JCF強化支援スタッフ)
■クロスカントリー
男子エリート 山本幸平
男子ジュニア 沢田 時
同 前田公平
男子U23 中原義貴
女子エリート 片山梨絵
チームマネージャー ビクター・トーマス(JCF強化支援スタッフ)
メカニック 阿部吉邦 (JCF強化支援スタッフ)
マッサージャー 田崎 綾 (JCF強化支援スタッフ)
男子金メダルはチェコ。銀にフランス、銅はイタリア。
近年のスタートはロードレースを彷彿させる超がつくロケットスタートで、
4列目のスタートだった山本選手は先が詰まった状態で接触し落車したのが痛かった。
28番目のコールもそれが原因で1周目38位と出遅れるが、2週目には5人抜き。さらに3週目は3人抜くという相当なレベルのレースを展開するも、いかんせんトップは更にその上をいく走りで、トップ10の夢は敗れた。
ただ2万人を越す観客の声援は大きく、アナウンスも“日本の山本コンニチハ”を何回も連呼するほどの人気ぶり。
今年ワールドカップなどで世界の一線級に伍して走るクラスに位置する成長の結果だ。
オリンピックは終わったが、これからリオデジャネイロ五輪を目指し強化を進めるいい材料となった。
女子はフランス、ドイツ、アメリカのメダルでした。
片山選手はスタート28番と後ろのスタート。
スタートから飛ばす今のMTBレースでは不利は否めない。1周目は28位キープのまま2週目へ。ここから片山選手の粘りが出た。2週目5人抜き。3週目に3人を抜くガンバリに日の丸や日本語の応援が沸く!
そして驚きの19位に!!
しかし最終ラップで後続のスイスに抜かれ20位でフィニッシュ!!!
実によくやったといえる走りだった。一旦諦めたオリンピック。時間的にも精神的にも厳しい中、ベストを尽くした走りに廻りは感動の渦。そして何より本人がそれを最も感じていたようだ。
おつかれさま、片山選手。北京から4年。日本の女子MTBを背負ってたって盛り上げてくれた片山選手にはMTB栄誉賞を授与したい気持ちです。
この熱い思いを今日の男子に引き継いでがんばろう!!
片山選手の出番が近づいてきました。
スタートは前から4列目。
全ての選手が2万人を超す観客の中、
注目してください!
写真はレース前日の片山選手に寄せ書きが渡された様子です。
選考基準は以下のとおりとなっています。
■大会名 2012UCI/MTB世界選手権大会
■日時 2012年8月31日~9月9日
■会場 オーストリア・レオガング、ザールフェデン
■選考基準 2012年全日本選手権大会結果を受けて以下のクラスから選考。
1)ダウンヒル競技・シニアエリート男女優勝者
2) クロスカントリー競技・シニアエリート男女優勝者
3) 上記1)、2)の成績優秀者及び若手強化育成のためジュニア、U23から小委員会推薦者が選出するもの
当初、8月16日から19日の日程で行われる予定のアジア選手権は
政情不安もあるため流動的ですので、詳細は決定次第お知らせします。